2011/10/25(火) ケツの皮をすりむきながら シミガオン(2018m)天空の村

 

●●●トレッキングデータ●●●

シガッティ(975m)8:25発 → チェトチェト(1384m)12:02着 24km トラックにて
チェトチェト(1384m)12:03発 → シミガオン(2018m)14:12着 歩行距離1.94km
標高差 634m  総上昇量 661m  総下降量 30m  歩行時間2h9m

移動データ

移動データ

いよいよトレッキングの開始、ロールワリンはエベレストの西に有る山脈の名称、難
関テシラプチャ峠を越え、そのすぐ側に有るパルチャモ峰をアタックしエベレスト街
道へ抜けるコースだ。

チャータートラック



朝から朗報、二日間の行程を一日でトラックが連れて行ってくれるとのこと、昨年山
下さんが来た時には車の通れる道が無かった、一日もうかった。しかし私はこのトラックのおかげで四日間は痛い目に遭う羽目になる。

ロッジの前






トラックをチャーターしたはずなのだが、自分たち以外にも何人か乗り込む、途中でも何故かいろんな人たちが乗り降りする。






数年前ヒマラヤトレッキングで山下さんのツアーの一人が、レスキューヘリでカト
マンズの病院まで行かなければならない事になった、ヘリが着き、病人を乗せようと
思ったら、村の人たちが数人先に乗っていたそうだ、もちろんみんなただ、それとも
ヘリの運ちゃんの副収入か。ヒマラヤ街道の村人達はレスキューヘリを待ち望んでい
る。
エベレスト街道は一日に4~5回はレスキューヘリが這いあがってくる。ここロールワ
リンでは10/29に初めて一機上がって来た、エベレスト街道はトレッカーがゾロゾロ
いたがここでは一日に1~2組のトレッカーにしか出会わない。

カトマンズから道を横切る川は20を超えるが、滝になっていたのは初めて、雨季の間
はもっと滝が出現する。

YouTube パルチャモ峰日誌-0401 1m3s



さてさて、トラックだが、これがメチャクチャ激しく揺れる。運転席に、運ちゃん、
パサンキダ、その横に私、左に山下さんと四人乗った、たぶん三人乗りのはずだ。
パサンカーミ・モテとポーター三人、無賃乗車の村人たち十数人は、トラックの荷台
でケガ人でも出ているに違いないくらいの揺れよう。パサンいわくもっと荷物を満載
していればこんなに揺れないとのいいわけ、軽いから揺れる。
気を抜いて座ろうものなら、前後左右にたたきつけられる。運転手と山下さんは持つ
所が有る、パサンはケツの皮が厚い(^^;
私は持つ所が無いから足で踏ん張って乗馬をするときのように体を垂直に保ってい
た。座席はベニヤ板に布っきれ一枚、それに挟まれた坐骨の下の尻の皮は大変な事に
なっていた。四日間まともに座れなかった、一日目は気が付かなかったが、二日目の
夜、お尻の傷口とパンツが左右二カ所ひっついているのに気が付きはがすのが大変で
した。

犬の日



二日目に泊まるはずだったジャガット村で10時のコーヒータイム、なぜか犬の首に花輪、今日は犬の日らしい、ほとんどの飼い犬には花輪が有ったが、一匹だけ蹴られて追っ払われている犬がいた。







シミガオンに行く途中に中国の援助で巨大水力発電所が作られている。
パサンは450万キロメガワットと言っていたような気がするが
その単位がどこまで正しいか、どれだけ大きいのか、私に知識が無いのでわからない
が工事の規模を見ればでかいことには違いない。
500人の中国人労働者が働いているとのこと。

そこに何か運んでいるのだろう、大型コンテナ車が坂道を登り切れずに立ち往生して
いる。

道をふさいでしまっているので、上りも下りも動けない。

大型ダンプがけん引に来たが、それでも二台でズルズル下がってくる。自分たちも距
離を置いてバックしていく。中国の車はボロなのか、はたまた超年代物なのか。数人
で下がらないようにタイヤの下に石を置くが、置きようが悪くて30cmくらいの石がこ
ちらに吹き飛んできた。
カーブのギリギリの所まで降りて、二台で勢いを付けてやっと坂を乗り越えたが30分
は損をした。

YouTube パルチャモ峰日誌-0402 26s



YouTube パルチャモ峰日誌-0403 52s



断崖絶壁


トラックは行きつく所まで行き着いた、次のロッジの有るシミガオン(2020m)はつり橋を渡った断崖絶壁の上700m、右の崖を延々と石段が天空に伸びる。たぶん4000段ははるかに有るはず。

辿り着いたロッジは素晴らしい展望の場所、数百メートル下から雲の上まで棚田が続く

パサンカーミと蕎麦の花

道が隠れるアワ畑

秋に咲く桜

白峰

棚田の向こうに滝

お昼ね








下の方は白と淡いピンクの蕎麦の花畑、上の方はアワの鮮やかな緑に、盛りを少し過
ぎた桜が映える。秋に咲く桜、といっても日本が秋であってネパールには雨季と乾季
しかない。
時おり雲の切れ目から真っ白いとがった山が見え隠れする。あちこちから流れ落ちる
滝が景色に動きを添える。
日当たりの良い前庭で、お母さんとお爺ちゃんが午後の昼寝を楽しんでいる。

初日からの急登に左ひざがわずかに痛む、パサンカーミからエアーサロンパスを借り
てヒザに振りかける、彼らもトレッキングの最初の数日はエアーサロンパスを使うそ
うだ、だんだんなれるというが、私は大丈夫かな??